キャバリアの歴史 ~世界中で愛される愛玩犬になるまで~

世界中で愛される犬、キャバリア。

元々イギリス原産の犬だと知っている人も多いのではないでしょうか?

キャバリアは「キング・チャールズ・スパニエル」から派生した犬種です。

この記事では、キャバリアのルーツを細かく、最後は日本との関わりまで解説していきます。

それではキャバリアの起源を紐解いていきましょう。

キャバリア史の概略

キャバリアが誕生するまでの大まかな流れ

  1. 小型の鳥猟犬が愛玩犬として選別される
  2. その犬は「キング・チャールズ・スパニエル」という犬種として王族たちに愛される
  3. 年月が経ち、パグなどの血が入ったことで、鼻ぺちゃの外見に
  4. スパニエルらしい見た目の個体を求めて賞金がかけられる。
  5. 1945年「キャバリア」が犬種として認可される

順番に細かく解説していきますね。

鳥猟犬から愛玩犬に。

「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」は、

その名の通りスパニエル(犬種のグループの1つ)の犬です。

スパニエルは元々は鳥猟犬の一種でした。(例外も一部います)

鳥猟犬とは、狩猟の際に鳥を茂みから飛び立たせたり、

鳥の居場所を知らせて、ハンターの猟を手伝う犬です。

猟の際に銃(ガン)を使用するため、別名「ガンドッグ」とも呼ばれているそうです。

キャバリアの活発な性格は、鳥猟犬由来なのかもですね^ ^

こういった鳥猟犬はサイズが大きい犬の方が有利なので、

サイズが小さい犬は本来は淘汰されます。

しかし、サイズが小さい犬は、小型犬好きの人々によって可愛がられ、

愛玩犬として生きていくことになりました。

今は可愛がられるのが仕事だわん♪

キング・チャールズ・スパニエル

こうして可愛がられた小さいスパニエル種

現在の「キング・チャールズ・スパニエル」

(「イングリッシュ・トイ・スパニエル」とも呼ばれます。)

キング・チャールズ・スパニエルの人気の火付け役は、

スコットランドのメアリー女王だとよく言われています。

また、メアリー女王の息子のイングランド王・ジェームズ1世

ジェームズ1世の息子のチャールズ1世

さらに息子のチャールズ2世にもとても愛された犬種だと言われています。

チャールズ2世の犬好きは凄まじく、

官僚の日記に「犬と遊んでばかりで公務を果たさない」など酷評されるほどでした。

実は以前は毛色によってそれぞれ犬種名が付けられていたそうです。

この記事では毛色にかかわらず、総称して現在の名称である「キング・チャールズ・スパニエル」と呼んでいます。

ブラック&タンは「キング・チャールズ・スパニエル」

トライカラーは「プリンス・チャールズ・スパニエル」

ブレンハイムは「ブレナム(ブレンハイム)」

ルビーは「ルビー」。

ブレンハイムとルビーは毛色の名前として今でも使われていますね。

キャバリアの毛色がよく分からない方は下の記事もぜひチェックしてみてください(^^)

犬種名に名前が入ったほどですから、

チャールズ2世がどれほどこの犬種を愛していたかわかりますね。

ただし、チャールズ2世はブラック&タンの毛色は所有したことがないそうです。

チャールズ2世は1630-1685年の間生きていた人物。

ブラック&タンは1800年以降に登場したと言われています。

鼻ぺちゃの原因はパグ?

左がペキニーズ、右がパグ

18世紀頃、ヨーロッパでペキニーズやパグなどの

鼻が短い犬種、短頭種が流行します。

そして、「キング・チャールズ・スパニエル」は

ペキニーズやパグと交配されていきます。

その結果「キング・チャールズ・スパニエル」は、

鼻が短く、ずんぐりむっくりした外見に変わっていきました。


チャールズ2世の時代の「キング・チャールズ・スパニエル」は、

鼻が長く、スパニエル種らしい外見だったと考えられていますが、

現在の「キング・チャールズ・スパニエル」は鼻ペチャの外見です。

アメリカの富豪によって先祖返り

「キング・チャールズ・スパニエル」の鼻ペチャの外見を残念に思ったのが、

アメリカの富豪ロズウェル・エルドリッジ。

彼はイギリスのドッグショーに見学に訪れた際、

スパニエルらしい犬が一匹もいないことに非常にがっかりしたそうです。

そこで彼は1926年のドッグショーで、

「スパニエル本来の姿に近いキング・チャールズ・スパニエル」に莫大な賞金を与えることを宣言。

そしてついに、「アンズ・サン」という犬が賞金を獲得しました。

この犬は現在のキャバリアの犬種標準のモデルになりました。

1945年 キャバリアの誕生

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

1945年、イギリスのケネルクラブは、

「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」という犬種を認可。

「キング・チャールズ・スパニエル」とは別の犬種として公認されました。

現在ではキャバリアは、キング・チャールズ・スパニエルの頭数を抜き、

愛玩犬として多くの人に親しまれています。

番外編 日本とキャバリア

明治時代

明治時代には、日本では洋犬が飼われていました。

そのころは「カメ」とも呼ばれていたそうです。

なんでも西洋人が「come、come(来い、来い)」と犬を呼ぶ のを聞いて

勘違いしたんだとか…

「カメ」を飼うのは当時のステイタスだったそうですよ^^

紛らわしいワン

昭和時代

昭和の画家、竹内栖鳳(たけうち せいほう)という画家が描いた作品をご覧ください。

『爐邊』(ろべ) 1935年
『清閑』(せいかん) 1935年

仲間…!?

上の絵のタイトルは『爐邊』(ろべ)、 “囲炉裏のそば”という意味です。

下の絵のタイトルは『清閑』(せいかん)、世の中のごたごたを離れて静かなことという意味です。

ふわふわしていて、とっても可愛いキャバリアらしき犬が描かれています。

体型や毛色がキャバリアそっくりですね。

頭の丸い模様がブレンハイムっぽいワン

この絵が描かれていたのは1935年(昭和10年)

この頃には日本にキャバリアがいたのでしょうか。

キャバリアの犬種が認可されたのは1945年(昭和20年)なので、
キャバリアという名前だと思わずに描いていたかもしれないですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

キャバリアの歴史には、犬好きの人々の熱い情熱と愛情がたくさん感じとれます。

キャバリアは「キング・チャールズ・スパニエル」から派生した犬種で、

キャバリアが犬種として認可されたのも昭和時代の話なのですね。

この記事が参考になれば幸いです。

それではまたお会いしましょう(^^)

参考書籍

wan 2020年9月号

よかったらシェアしてワン♪